
家や庭で過ごす時に近隣からの視線が気になるなら、目隠しフェンスを設置してみませんか?ゆったりとくつろげるプライベート空間を作る、目隠しフェンスの種類や費用、選び方をポイント別にわかりやすく解説します!
目隠しフェンスとは?まずは基本をチェック

目隠しフェンスとはプライバシーの保護や防犯などを目的に、外部からの視線を遮るために設置する高さのあるフェンスです。目隠しフェンスがあることで周囲からの視線を気にせずにくつろげる住宅空間を作ることができます。
目隠しフェンスの目的
目隠しフェンスをつける目的によって、選び方が変わります。目的に合わせて高さや素材、デザインを決めるためには、まずはどんな目的で目隠しフェンスを設置したいのか考えてみましょう。
プライバシーの確保
近隣からの視線を気にせずプライベート空間を確保したい、洗濯物が外から見えないようにしたい、庭をゆったり過ごせる空間にしたいなどプライバシーの確保に目隠しフェンスが役立ちます。
どこを何から隠したいのかを明確にすることで必要なフェンスの高さや設置位置が決まります。
防犯対策
空き巣や不法侵入などから大切なものや人を守る防犯対策としても目隠しフェンスが利用できます。外との境界線にフェンスをつけることで人や動物が勝手に入ってくることを防ぐことができたり、防犯意識の高い家、侵入しにくい家という印象を持ってもらうことで狙われにくくなります。
ただし、フェンスが高すぎたり、隠れやすい場所があると逆に空き巣に狙われやすくなることもあるため足元をあけておいたり、隠れやすい場所を作らないなどの工夫が必要です。
風よけ
専用の防風フェンスもありますが、目隠しと兼ねてフェンスを設置したい方もいるでしょう。強風から住宅や、庭や車などを守りたい。落ち葉や砂埃を防ぎたい。などの理由から目隠しフェンスを設置することもあります。風が来る方向や風から守りたいものの高さなどを考慮してフェンスの種類や位置を選びましょう。
通常のフェンスとの違い
目隠しフェンスは視線を遮るために設置するため、通常のフェンスよりも高く、隙間があまりないのが特徴です。
一般的なフェンスは、主に隣の家との境界線をわかりやすくするためや侵入防止のために設置されています。そのため網目状の隙間の大きいタイプのものが多く、高さも目隠しフェンスと比べると低いものが多いです。
目隠しフェンスの特徴と選び方

目隠しフェンスにはいくつか種類があります。目的がしっかりと固まったら、素材別に特徴を見ていきましょう。それぞれメリット・デメリットがありますので参考にしてみてくださいね。
木製:ナチュラルでDIYにも人気
やさしくナチュラルな雰囲気のある木製フェンス。自分でDIYしたい方や木製ならではの風合いを楽しみたい方におすすめです。
デメリットは自然素材のため経年劣化が気になること。見た目が変化したり、ささくれだってきたりするためこまめにメンテナンスが必要です。
アルミ製:スタイリッシュでメンテナンス性◎
アルミ製のフェンスは、軽くて耐久性が高いのが特徴です。サビにも強く、こまめなお手入れは必要ありません。スタイリッシュでシャープな雰囲気にしたい方におすすめです。比較的安価で設置できるのもメリットのひとつです。ただし、衝撃には弱いため大きな衝撃があると変形したり破損してしまうことがありますので注意しましょう。
樹脂製:劣化しにくく長持ち
樹脂と木粉を混ぜて作る樹脂製フェンスは、遠くから見ると本物の木のような自然なあたたかみがあります。それでいて、自然素材ではないため木製フェンスのように変色したり劣化することはありません。お手入れも簡単なので安心して長く使えますが、他の素材と比較すると値段が高いことが唯一デメリットといえるでしょう。
和風向け:竹垣・天然素材も選択肢に
和風の住宅やお庭にはフェンスではなく竹や樹木での生垣も、植物ならではの季節による変化を感じることができるのでおすすめです。枝葉が密になっているものであればしっかりと目隠し効果もありますし、自然な緑が心を落ち着かせてくれます。
ただし、植物は生きているため、定期的に剪定したり、落ち葉を掃除したりお手入れが必要になります。
設置場所・用途別の選び方

次に設置場所や用途から目隠しフェンスの選び方を見ていきましょう。設置場所や用途によってフェンスの高さ・通気性・採光のバランスが良いフェンスを選ぶことがポイントです。
庭
人目を気にせず庭でくつろぎたいのなら、自分や外の人が立った状態で見えない高さにするといいでしょう。あまり高すぎてはせっかくの庭に日差しが入らなくなってしまいます。
採光や風通しも考慮しつつ、庭の雰囲気に合わせてデザインや素材を選びましょう。
玄関
ドアを開けるたびに家の中が丸見えになる玄関。玄関前に目隠しフェンスを設置すると外からの視線が遮られるため防犯面でも安心です。ただし、フェンスが大きすぎたり、隙間のないものは入り口が暗くなってしまうため、格子状のフェンスや植栽などがおすすめです。
また、小さいお子さんのいる家庭では、子どもの飛び出し防止にも玄関前にフェンスがあると安心です。
隣地境界
隣の家との境界線にはしっかりと目隠しができて防音性のあるものがおすすめです。外からはあまり見えないところなのでデザインより機能性を重視して選ぶと良いでしょう。ただし、あまりに高すぎるフェンスはお隣さんからの印象を悪くしてしまうため最低限の高さに抑えましょう。
リビング
家族のくつろぐスペースとなるリビングは、窓が大きく通行人からの視線が気になることもありますね。床の高さを考慮しながら、通行人からギリギリ見えない高さにするといいでしょう。
高すぎるフェンスは日差しが入らず閉鎖感が出てしまいます。
バスルーム
半透明のガラスでも、うっすらと人影が見えてしまうバスルーム。フェンスで目隠しをするなら風通しが良く湿度に強い素材がおすすめです。
後悔しないための注意点

フェンスを設置した後に後悔しないためには以下のようなことに気をつけましょう。
よくある失敗例
高さが足りなかった
目隠しフェンスの高さが低すぎて、視線が遮れなかった。一般的に1.8〜2.0mほどの高さがあると外からの視線を遮ることができます。しかし、床が道路よりも高かったり、ウッドデッキがあったりする場合にはそれ以上の高さにしないと見えてしまうこともあります。
日当たり、風通しが悪くなった
視線を遮ることを重視して目隠しフェンスを設置したら、日当たりや風通しが悪くなり、閉鎖感や圧迫感を感じたり、庭の植物が育たなくなってしまうこともあります。あらかじめ
日当たりと風通しも考慮した上でフェンスを選びましょう。
メンテナンスが大変
定期的に汚れを落としたり、塗装をしたりとメンテナンスが必要なフェンスもあります。それぞれの素材の特徴を踏まえた上で目隠しフェンスを選びましょう。
近隣トラブルにつながった
目隠しフェンスを設置することで隣の家まで日当たりが悪くなってしまったり、圧迫感がある、見通しが悪くなったなどと苦情が来て近隣トラブルにつながることもあります。
できれば実際に設置する前に目隠しフェンスを設置することを伝え、事前に了承を得られるといいですね。
自治体ルールへの配慮も忘れずに
自治体によっては、景観を崩さないために規定が設けられていることもあります。かならず事前に確認してからフェンスを選びましょう。
まとめ|理想のフェンス選びのために
目隠しフェンスの設置は比較的簡単な工事のため、新築はもちろん、リフォームでも手軽にできる工事です。快適な暮らしのために上手に活用できるといいですね。ただし、自分たちだけでなく周囲への配慮も必要です。感じが悪いと印象が悪くなってしまうこともありますので注意して選びましょう。
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