家のコラム

地震大国の日本!あなたのお家は大丈夫?築年数と耐震性の関係性を知る

世界でも有数の地震大国と言われている日本。世界で発生するマグニチュード6以上の地震のうち、約2割が日本周辺で発生しているんだとか。そんな日本に住んでいる私たちは、日頃から地震への対策を考えておかなければなりません。

本記事では、住宅の築年数と耐震性の関係性についてわかりやすく解説します。

築年数と耐用年数の違い

家の耐震性を確認したい時に、気になるのが「築年数」と「耐用年数」。この二つの言葉の違いはご存知でしょうか?

“築年数”とは建物が完成してからどのくらいの年数が経っているかを表す数字です。

一方で、”耐用年数”とは住宅の寿命を建物の構造や用途によって国税庁が目安として画一的に定めたもののこと。不動産売買の際のひとつの指標にもされている数字です。

しかし、耐用年数というのはあくまでも目安にすぎません。実際の住宅の寿命はメンテナンスの有無や住宅の周辺環境によっても大きく左右されるので、耐用年数と寿命はイコールではないのです。

混同されやすい築年数と耐用年数ですが、住宅の耐震性を考えた時に重要なのは耐用年数ではなく「築年数」です。次の章で築年数と耐震性の関連性について詳しく見ていきましょう。

築年数と耐震の関連性とは

では、なぜ築年数が住宅の耐震性と関係があるのでしょうか。それは、耐震基準が築年数によって異なるからです。まずは耐震基準がどんなものなのか確認してみましょう。

地震から家を守る「耐震基準」とは

耐震基準とは、一定の強さの地震に耐えられるように建築基準法で定められた、最低限クリアすべき基準です。建物を建てる時には必ずこの基準をクリアしていなければなりません。

この建築基準法は国民の生命、健康および財産の保護を図ることを目的としており、もしも大地震が来た時に即座に家が倒壊したり崩壊して命が奪われてしまうことがないように定められている基準です。そのため、耐震基準が守っているのは家そのものではなく、その中にいる人や財産であること。大地震の後も住み続けることができる保証ではないことを覚えておきましょう。

旧耐震基準と新耐震基準の違い

耐震基準には旧耐震基準と新耐震基準があり、これを判断するためには築年数が目安となります。さらに細かく確認するためには、「建築確認日」と呼ばれる建築計画が法令に違反していないか行政が確認してこれが受理された日をチェックしてみましょう。

建築確認日が1981年5月31日以前であれば旧耐震基準が適用されており、1981年6月1日以降であれば新耐震基準が適用されていることがわかります。

さらに旧耐震基準と新耐震基準の内容についても詳しく見ていきましょう。

旧耐震基準

旧耐震基準は、「震度5強程度の中規模地震に対して建物が倒壊・崩壊しないこと」を基準として制定されています。そのため震度6〜7程度以上の大規模地震は想定の範囲外とされていました。

しかし、1978年の宮城沖地震の甚大な被害を受けて耐震基準の見直しがおこなわれました。それが次の新耐震基準です。

新耐震基準

新耐震基準は「震度5強程度の中規模地震に対して建物がほとんど損傷せず、震度6強〜7程度の大規模地震に対して建物が倒壊・崩壊しない」ことが基準となっています。

大規模地震がきても破損や損傷はあるものの人の命は守ることができる強さを持っています。

2000年基準

現在、家を建てる時には2000年基準(現行耐震基準)と呼ばれる基準が適用されています。これは主に木造住宅において新耐震基準よりもより高い基準が定められており、マンションなどの場合にはあまり関係がありません。

2000年基準では主に木造住宅の建物全体の耐震性を向上させることを目的として「地盤に応じた基礎設計」「基礎と柱の接合部に金具の取り付け」「耐力壁のバランスと配置」が強化されています。

地震に強い家の特徴

家族の命を守る家だからこそ、できるだけ地震に強い家で暮らしたいですよね。では、地震に強い家というのはどんな家なのでしょうか。次は地震に強い家の特徴について見ていきましょう。

シンプルな家の設計

上から見た時に正方形や長方形などのシンプルな形の家が一番地震に強いと言われています。理由は地震の揺れを均等に伝えることができるからです。逆に複雑な形をした家では一部に負荷がかかりやすいため倒壊のリスクが高くなります。

高さがない家

低い建物と比べると、やはり高い建物の方が揺れの影響を受けやすくなります。

そのため、3階建てよりは2階建て。2階建てよりは平屋の方が地震に強い家といえるでしょう。ただし、地盤や建物の構造などによっても耐震性は変わるので、一概に低ければよいというわけではないので注意しましょう。

地盤

家を建てる上で地盤の強さはとても重要です。家を支えるための土台がしっかりとしていないと揺れが起きた時に沈下したり倒壊してしまう恐れが出てきてしまいます。

家を建てる前に、まずは地盤の強さも必ずチェックしておきましょう。

まとめ

住宅の耐震性について、ご理解いただけましたか?

住宅の耐震性は築年数によって大きく異なります。一度今住んでいる家の築年数を確認してみると良いでしょう。旧耐震基準の住宅に住まわれている場合には、耐震補強をすることをおすすめします。

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