日々雨風にさらされながら住宅を守っている外壁には、様々な汚れが付着しています。中にはカビが発生してしまうことも。
本記事では外壁で発生するカビについて、発生する理由や予防法、見つけた時の対処などを詳しく解説していきます。
外壁にカビが発生する理由は?
カビは菌類の一種で、発生には「栄養」「水分」「温度」「酸素」この4つの条件が必要です。温度は0〜40℃と幅広い気温で繁殖しますが、特に20〜30℃がもっとも繁殖しやすいと言われています。そして湿度は80%以上で活発に繁殖します。
外壁にカビが発生する理由としては、カビの胞子が風に乗ってとんできて外壁に付着し、そこに栄養や湿度、気温といった条件が揃うことでカビが発生します。先に挙げた条件を満たしている場合には、どんどんカビが繁殖してしまうことになりかねません。
逆にこの条件が揃わなければカビは生えないということになります。
カビが発生しやすい場所
カビが発生する条件が分かりましたね。では実際に外壁ではどんな場所にカビが発生するのでしょうか。カビの発生しやすい場所を確認してみましょう。
植物がある
植物があるところは基本的に湿気が多いため、カビが繁殖しやすくなります。
そのため外壁の近くに植物がある場合はカビが発生しやすいといえるでしょう。
また、カビの胞子は植物についていることが多いため、家の周りに植物があるとそこから風で胞子がとばされて外壁に付着する可能性が高くなります。
凹凸のある外壁
表面に凸凹の多い外壁は、その隙間に雨水や汚れが溜まりやすくなります。
そのため、隙間に溜まった水分にカビ菌が集まり、カビが発生する原因となるのです。
さらには、カビの胞子もその凸凹の隙間に溜まることでよりカビが繁殖しやすい状況を作ってしまいます。
北向きの外壁面
北向きの外壁面は、日当たりが悪く、湿気がこもりやすいです。さらには風通しが悪いことも多いため、カビが発生するための条件が揃いやすい場所となっています。
室外機や物置などの近く
室外機や物置が外壁のそばにあり、影になっている場所は北向きの外壁と同様に日当たりが悪い上に風通しも悪くなってしまうため、カビが発生しやすい場所のひとつとなります。
地面に近い場所
地面に近い場所は、湿気が多く、雨による跳ね返りで汚れが付着しやすい場所です。そのためカビが発生しやすくなります。
外壁のカビやコケ、藻の見分け方
外壁にはカビの他にもコケや藻が発生することがあります。
似ているのでカビなのか、コケなのかわからないという方も多いでしょう。そこでここではカビやコケ、藻の見分け方を紹介します。
まず、カビは菌ですがコケや藻は植物です。
そのためコケや藻は緑色をしています。カビは黒、白、黄色など様々な色がありますが日取り色の場合にはコケや藻の可能性が高いといえるでしょう。
また、コケや藻は光合成をするので、水分さえあれば日当たりが良くても生息できるため、日当たりがいい場所で発生している場合にはカビではなくコケや藻であると判断できます。
カビとコケとでは、除去の仕方が異なるためまずはきちんと見分けることが必要ですので覚えておきましょう。
コケや藻が発生している場合、そのまま放置すると常に外壁が湿った状態になるため塗膜が劣化し、それにより撥水性が下がり外壁材自体に湿気が入り込み外壁材のひび割れや欠けといった大きな問題にも繋がりかねません。
また、湿度が保たれることで同時にカビも発生する原因となります。
外壁のカビを放置するとどうなる?
コケや藻と同様に、外壁に発生したカビは、外壁の美観を損なうだけでなく様々な影響が出てくるため見つけたら早めに対処することをおすすめしています。
では、もしも外壁のカビを放置してしまうとどのようなことが起こるのでしょうか。
アレルギーの原因になる
カビの胞子が含まれている空気を吸い込むことで、アレルギーが発症してしまう恐れがあります。
咳やくしゃみ、鼻炎、湿疹、ひどくなると結膜炎や呼吸困難などにもつながる可能性があります。
特に抵抗力の低い小さいお子さんや高齢者のいるご家庭では、見つけ次第早急に対処する必要があるでしょう。
防水機能が低下
外壁にカビがついていると外壁の塗膜の劣化が早まります。それにより防水機能が低下し、コケや藻と同様に中の外壁材にまで被害が出ることがあります。
カビが発生することで本来の耐用年数よりも早く外壁が傷んでしまうことになるでしょう。
完全に除去するのが難しくなる
カビは長く放置することでどんどん深く根を張っていきます。そうすると根が深ければ深いほど完全に除去することが難しくなるでしょう。
完全に除去できなければまたすぐにカビが増えてしまうため、根が深くなる前に、見つけ次第早急に対処することが大切です。
外壁のカビの除去を業者に依頼したほうが良い理由
もしも外壁にカビが発生してしまったら…その時はプロである業者に依頼することをおすすめします!理由は以下の通りです。
・壁を強く擦りすぎたり、強すぎる洗剤を使うことによって外壁の塗膜を傷つけてしまい劣化を早める原因となってしまうから。
カビの除去を知識のない素人がやると力加減ややり方を誤って外壁を傷つけてしまうことになりかねません。そうすると外壁の塗膜に傷がつきそこから水分が中へ侵入して結果的には外壁材の劣化を早めてしまうことになります。
・完全に除去できていないことがあるから
前にお伝えしたように、カビは根を張るため表面的には綺麗になったように見えても、中にまだ残っていることがあり得ます。
完全に除去することは難しく、専門的な知識が必要になるため技術と知識を持ち合わせたプロにお願いするのがよいでしょう。
完全に除去できなければふたたびカビが繁殖し、時間も手間のお金も無駄になってしまった、ということになりかねません。
・高所での作業は危険を伴うから
カビの発生した場所によっては高所での作業になることがあります。特にハシゴや脚立を使用する場合には、転落のリスクもありとても危険です。重大な事故につながることのないよう最初からプロにお任せしましょう。
・カビを吸い込むリスクがある
カビの清掃時には、カビの胞子が空気中を舞うため、皮膚に付着したり体内に吸い込んでしまう危険性もあります。作業時にはメガネやマスク、ゴム手袋といった体を守るものが必須ですが、万が一体内に入るとアレルギーや持病の悪化などにつながりますのでそのリスクを避けるためにも自分でカビを除去することはおすすめできません。
まとめ
外壁に発生するカビについておわかりいただけましたでしょうか?
カビを放置すると後で大変なことになってしまいます。日頃からカビが発生しやすい場所を点検し、もしもカビが発生してしまったら早めの対処を心がけましょう。
カビを予防するために防カビ効果の塗料を使用することもおすすめです。
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