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畳といえば「い草」というイメージがありますが、近年では和紙で作られた畳、和紙畳を取り入れているご家庭が増えてきました。
和紙畳には、い草とはまた違った特徴があり、畳を新調する際にどちらにするか迷う方もいるでしょう。和紙畳とい草畳とでは何がどう違うのでしょうか？
本記事では、和紙・い草、それぞれの畳のメリットとデメリットをご紹介します！
和紙畳とは？
和紙畳とは、い草の代わりに和紙を使って作られた畳です。和紙を細長いこより状にして樹脂でコーティングしたものを使って織り上げ、作られています。
和紙畳は手入れがしやすくおしゃれなため人気が高まってきていますが、中には実際に使ってみて後悔したという方もいるようです。
和紙畳を選んだ時の後悔ポイント
では実際に和紙畳を使って後悔したという方は、どんなポイントで後悔したのでしょうか。ほとんどはい草との違いに違和感を感じることが多いようです。
1. い草の香りがしない
い草といえば、リラックス効果があるというあの香りが特徴です。和紙畳の和室では、和室に入った時のい草の香りがないため、イメージとの違いや物足りなさを感じることがあるかもしれません。
しかし、い草の畳にしてもずっと香りが続くわけではありません。新調から1ヶ月以上経つと少しずつ薄れていき、時間の経過とともに消えていきます。
2. い草に比べ固く感じる
和紙畳は和紙を樹脂でコーティングしているため、い草と比べると固く感じることがあります。とはいえ、フローリングのような固さはないのであまり気にならないという方も多いです。
ただし、重いものを置いた時にい草畳よりも跡がつきやすく戻りにくいので注意が必要です。
3. 吸湿はい草に劣る
い草には、湿調効果といわれる部屋の湿気を吸収したり放出したりする効果がありますが、和紙畳にはその効果はほとんどありません。
そのため、湿度の高い梅雨の時期はジメジメして感じたり、冬場は乾燥が気になることがあるかもしれません。
和紙畳のメリット
和紙畳にして後悔したという声もありますが、もちろん和紙畳にしてよかった！という声もたくさんあります。
い草にはない和紙畳ならではのメリットも見ていきましょう。
1. い草と比較してカビにくい
和紙畳にはい草のような吸湿性がないため、カビの原因となる水分がたまりにくくカビが生えにくいのが特徴です。樹脂コーティングによる撥水効果もあるので、飲み物などをこぼしてしまっても染み込まずにさっと拭き取るだけでお手入れが簡単です。
また、カビをえさとするダニも発生しにくくなります。
2. 長持ちする
い草畳は長期間使用することでだんだんとささくれ立ってきたり、色褪せてきてしまいます。一方で樹脂コーティングされた和紙畳は、丈夫で、色もほとんど変わらないので長持ちするのが特徴です。
3. トータル的に費用が安く済む
和紙畳は一般的にい草の畳よりも高価で初期費用が高くなります。そのため割高に感じる方も多いでしょう。
しかし、前にも述べたように和紙畳はメンテナンスが簡単で長持ちします。い草畳では3.4年ごとにメンテナンスを行い、10〜15年以上経つと新しいものに新調を検討しなければなりません。和紙畳であれば20〜40年ほど寿命があるため、トータルで見ると畳にかかる費用は安くなるでしょう。
4. カラーが豊富
和紙畳はカラーが豊富なのも魅力の一つです。い草の畳のような緑はもちろん、好みに合わせて色を選ぶことができます。
洋室のリビングに畳スペースを作りたい時や、おしゃれなモダン和室にしたい方にはおすすめです。
い草を選んだ時の後悔ポイント
和紙畳のメリットとデメリットがわかったところで、い草畳を選んだ場合のことも確認しておきましょう。い草には天然素材ならではのデメリットがあります。
1. お手入れが大変
い草畳は和紙畳よりも目が荒いため水分が浸透しやすく、ゴミや埃なども隙間に入り込んでしまうことがあります。和紙畳であればさっと拭き取れるのですが、い草の場合は表面を傷つけないように気をつけながら掃除をする必要があります。
また、湿気の多い時期にはこまめに換気をしたり、天日干しをしなければなりません。
2. ダニやカビ、シロアリが発生しやすい
い草は湿気を吸収しやすいため、湿度が高いままにしておくとダニやカビ、シロアリが発生しやすくなります。窓を開けたり、除湿機をかけたりと湿度が高いままになりすぎないよう注意が必要です。
3. 寿命が短い
天然素材のい草は時間とともに劣化をするため、和紙畳と比べると寿命が短いです。さらに裏返し、表替え、新調とメンテナンスをするたびに費用がかかります。
い草のメリット
昔から使われてきたい草には天然素材ならではのメリットももちろんあります。
1. 香りに癒される
やはり畳といえばい草ならではのあの香りです。和室に入ると落ち着く。癒される。という方も多いのではないでしょうか。い草の香りにはリラックス効果をはじめ、ストレス軽減、空気清浄といった効果もあります。
2. 調湿効果がある
い草には調湿効果があるため、湿度が高い時には水分を吸収したり、乾燥している時には
水分を放出したりするため室内の湿度を快適に保ってくれます。
3. やわらかく肌触りが良い
い草ならではのやわらかい肌触りは思わず寝転びたくなるもの。もともとい草の畳に慣れている方にとっては素材が変わるとなんだか落ち着かない、リラックスできないこともあるかもしれません。
4. 経年で味わいを感じる
い草の畳ははじめは青々とした色ですが、だんだんと黄色っぽく色が変化していきます。この色味の変化は天然素材であるい草畳ならでは。使い込むほどに深まる味わいを感じたいなら、い草畳がおすすめです。
まとめ
和紙畳とい草畳、それぞれの特徴をおわかりいただけましたでしょうか？人気だからといって特徴を知らずに和紙畳を選ぶと、後悔することもあるかもしれません。それぞれにメリットとデメリットがありますので、畳選びの参考にしてみてくださいね。
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