木造住宅において湿気は大敵!と言われているのはご存知ですか?そのため湿気対策は欠かすことができません。
ではどうして木造住宅で湿気が大敵となるのでしょうか。それは、木材住宅のメインの素材となる木が湿気に弱いからです。木材は湿気の多い場所では、傷みやすく、劣化が早くなります。そのため湿気対策は住宅の耐久性に大きな影響を及ぼすのです。
本記事では、木造住宅で気になる湿気の原因と対策について詳しく解説します!
木造住宅の湿気原因
木造住宅で気になる湿気の原因はひとつではありません。いくつもの原因が湿気の問題を引き起こしますので、ひとつずつ詳しくみていきましょう。
原因①:結露
まず湿気の原因のひとつめは結露です。
温度差によって、空気中の水蒸気が冷やされ、水滴に変わることにより結露が生じます。よく、外が寒くて室内が温かい冬場には窓に水滴がついていることがありますよね。
この結露は窓だけでなく壁の表面や内部などでも生じることがあるため、木材へ影響を及ぼします。
原因②:雨漏り
屋根や外壁からの雨漏りも大きな原因の一つです。経年劣化や地震などによって建物の内部に水分が侵入し、家の中に湿気が溜まります。特に軽度の雨漏りではすぐに気付きにくいため注意が必要です。
原因③:水回りの湿気
生活の中で発生する湿気も原因の一つです。料理中や浴室、洗濯物といったところからは大量の水蒸気が発生します。また、配管や蛇口といった水回りの設備から水漏れを起こしている場合も湿気の原因となります。
原因④:地面からの湿気
地中には、水分が含まれているため地面が露出している基礎では床下にも湿気が溜まりやすくなります。住宅を支える土台の部分に支障が出てしまう可能性があるため、床下の換気にも気をつけましょう。
木造住宅で湿気が多いと害虫被害に
冒頭にも述べたように、木造住宅でメインに使われる木材は湿気の影響を大きく受ける建材です。
乾燥し過ぎず適度な湿度は必要ですが、常に高い湿度の中にあれば、カビが生えたり腐ってしまったりする可能性も大いにあります。
また、湿度が高いとシロアリの被害を受ける可能性も高くなります。シロアリは乾燥に弱く湿気を好みます。そして木材を食料として食い荒らすので、気付いた時には住宅の構造部が脆くなり建物の強度が大きく低下してしまうかもしれません。
このような害虫被害を受けないために、木造住宅では湿気対策が必要なのです。
※シロアリ被害についてはこちらの記事をご覧ください。
木造住宅の湿気対策
木造住宅に湿気が大きな影響を及ぼすことがわかりましたね。
では、実際に湿気対策とはどんなことをすればいいのでしょうか。木造住宅の湿気対策についてみていきましょう。
気密性の高い住宅にする
外からの湿気の侵入を防ぐためには、気密性の高い住宅にすることが大切です。さらに断熱性と気密性を高めることで外気の熱や冷気の影響も受けにくくなるため湿気の原因となる結露を防ぐことができます。
換気をして、室内の湿気を逃がす
室内に湿気が溜まってしまった時には換気をして湿気を外に逃がしましょう。より性能の高い換気設備を取り入れることで窓を閉めたままでも住宅全体の湿度を管理することができます。
屋根・壁内に通気層を設ける
屋根や壁の内部に溜まる湿気に有効なのが通気層です。通気層を作ることでその隙間から湿気を外に排出することができるのです。現在の木造住宅ではほとんどの住宅でこの通気層が設けられています。
床下に防湿シートを採用する
地面からの湿気は、住宅の底面全体にコンクリートを流し込むベタ基礎で防ぐことができます。ベタ基礎でない場合にも、床下の防湿シートを施工することで湿気対策が可能です。
ベタ基礎と防湿シートを併用するとさらに高い効果が期待できますよ。
まとめ
木造住宅には湿気対策が欠かせない理由とその対策について、おわかりいただけましたでしょうか?
これから木造住宅を建てようとお考えの方も、すでに木造住宅にお住まいの方も、安心して住み続けるためにしっかりと湿気対策を行いましょう。
住まいにまつわるご相談は住宅生協へお気軽にお問い合わせください。